このところ、宮部みゆきの江戸物を読んでいて、食べたくなったのがお饅頭。
主人公が、饅頭屋で蒸したての熱々のお饅頭を食べるシーンが、なんとも美味しそうで…
ご存知の方も多いでしょうが、彼女の小説には食べ物の話がよく出てきます。
江戸の頃は当然ながら食品工場もないので、食べる物は全て人の手作り。
本当に手間暇かけて食べ物を作っているんですよね。小さな商いから大きな商いまで!
今読んでいる「日暮らし」にも、主人公がどこに行って何を食べたか、また江戸周辺の地域のどこに何の名物があるか、など結構詳しく出てきます。
東京の地名は、今も変わっていないものが多いせいか、長く東京に暮らしている者にとっては興味深いものでもあります。
小説の面白さも然ることながら、江戸人情話というのも、ほのぼのとして読みやすいものですね。
そして、この買ってきた素朴なお饅頭とお団子。
実はとっても美味しいのです。
(手前の大福がつぶれてしまった!出来立てで柔らかすぎるのです)
東青梅の松の屋さんというお店なのですが、手作りのお饅頭をその日の分だけ売るお店で、午後二時とか三時に行くと、既に売り切れなのです。行列ができていることも…
この日も、出来たての大福を山ほど買っていく人が!!
添加物も何も入っていないので夜には硬くなってしまうお饅頭やお団子たち。
その日に食べる分しか買えません。
ショーケースカウンターだけの小さなお店ですが、奥で大きな杵と臼でお餅をペッタンペッタン搗いているのが見えました。
こういうお店がいつまでも残って欲しいものです。